12/23追記 【ホダカファクトリーレーシング】トラックレース復帰へ!!JBCF東日本トラック&全日本トラックチャンピオンシップ

ホダカファクトリーレーシングでは蠣崎選手がトラック競技に参戦しています。
8月行われた第53回 JBCF東日本トラックと先日行われた第53回 全日本トラックチャンピオンシップのレポートが届いております。

学生時代にトラック競技で名を馳せた蠣崎選手が本気で挑むトップクラスのトラックレースレポートをお楽しみください。

8月21日(日)
第53回 JBCF東日本トラック(松本市美鈴湖自転車競技場 333.33m)
種目:オムニアム

12月3日(土)~12月4日(日)
第53回 全日本トラックチャンピオンシップ(西武園競輪場 400m)
Day1
種目:スクラッチ

Day2
種目:オムニアム

JBCF東日本トラック蠣崎選手レポート

総合5位(オープン含めると13位)

私が学生時代よりメインとしてきたトラック競技。
参加選手の層は非常に厚く、強豪アマチュアに加え、インカレを控えた大学生もオープン参加。ハイレベルなレースが予想された。
昨年の大会ではまさかの最下位という結果に終わってしまい、目標はビリ回避ととても低めな設定とした。

私が参加したオムニアムは陸上競技でいうところの混成10種競技。
・スクラッチ(バンクで行うロードレース。最終着順を争う)
・テンポ(毎周回先頭通過選手にポイントが入り、合計得点を争う)
・エリミネーション(毎周回最後方の選手が1人ずつ降ろされ、最後まで残った選手の勝利)
・ポイントレース(規定周回ごとに通過順位によってポイントが入り、合計得点が多かった選手の勝ち)
という4種目で争われる、オリンピックの公式種目にもなっている競技です。

まずはスクラッチ(8km)15位

スタート前、自信にあふれる蠣崎選手

 

前回の反省をいかし、ギアは重めに。

序盤から有力選手たちのアタック合戦となり、中切れが発生してしまったタイミングで後ろに取り残されてしまう。何とか数名でペースを維持していたものの、先頭に追い付かれてしまいDNFとなってしまう。これがこの後大きく響いてしまった。

 

テンポレース(10km)10位

さすがにギアが重すぎた気がしたので少し軽くして55×15

※参考までにSTRAUSS DISC ULTEGRAのデフォルトがF52-36R11-30なので、アウターの4枚目より少し軽いぐらいのギアでずっと走っているような感じです。

スクラッチの反省を活かして、有力選手をしっかりマーク。

集団内の蠣崎選手

しかしこれが仇となってしまい5名程の抜け出しを許してしまった。後ろに取り残されたメンバーで前を追うが、なかなか追いつけずそれどころか離されてしまう。残り2周のタイミングで先頭4名に追い付かれたが、この時点でラップ認定(追いついた選手に+20Pが入りその時点で先頭が変わる)となった。ここはなんとしても集団先頭はとらなくてはいけなかったため、ラスト半周からスプリント。集団先頭でゴールすることに成功した。

エリミネーションレース 9位
位置取り争いが得意な私にとっては良い結果を狙える可能性が高いエリミネーション。
目標は10位以内。
スタート前に同じレースに参加している宮澤崇さん(当社も撮影協力した24時間テレビのドキュメンタリードラマ「絆のペダル」の方)とレース展開について話をして、元プロロードレーサーである宮澤さんの位置取りを勉強させていただく。

前方選手にビタ付きの蠣崎選手

上から様子をうかがう蠣崎選手

とにかく序盤は安全な集団の前方に位置取り、人数が絞れるのを待つ作戦。人数も半分以下になったところでかなりペースも上がってきた。
なんとか耐えていたが、残念ながらエリミネート。目標は達成。
(なお宮澤さんは10位。ギリギリ勝ちましたが、現役を退いてなおこの走り。リスペクトです。)

ポイントレース(24km)13位
最終種目。
今までの種目の獲得得点にこのレースでのポイント追加した順位が総合順位となる。
この時点で残念ながら表彰台は絶望的であった(スクラッチのDNFが痛すぎる。。。)が、正直メンバー的にも最後まで残れるか微妙であったため、とにかく食らいつくことを目標にスタート。
各選手さすがに疲れの色を隠せておらず、アタックもなかなか決まらず、ポイント周回ごとにスプリントとなるある意味一番きついレースに(涙)しかしなぜがいい感じに走れており、何ならスプリントに参加しようと試みながら、しかしなかなかそうもいかずといった様子でレースを進めていく。
そして集団に残れたまま最終周回へ。集団スプリントに(後方で)参加しながらゴール。

スプリントをする蠣崎選手

まさかのちゃんと最後まで残ることができ目標は達成。

最終総合順位は13位。しかしオープン選手を除くと5位となり、正直かなりびっくり。
昨年の最下位から大きく進歩することができた。

正直このトレーニング内容と体のコンディションでこの順位だったことに驚いています。
11月に全日本実業団トラックがあるので、そこに向けて本腰を入れてトレーニングを行っていき、少しでも良い結果を出せるよう頑張ります。

当社では展開のない競技用ピストバイクを使ったレースではありますが、トラック競技はとにかく観戦がしやすいです!
ぜひYouTube等で「UCI Track World CUP」などのワードで検索して実際にレースをみていただいて、興味を持っていただければと思います!
引き続きよろしくお願いいたします。

第53回全日本トラックチャンピオンシップ蠣崎選手レポート Day1

スクラッチ 10km 4位

Day1スクラッチスタート前の蠣崎選手

Day1スクラッチのスタート前、ライバル選手と蠣崎選手

6位以内で全日本選手権の資格が獲得できる今大会。
目標を3位以内と設定し、レースに臨んだ。

先頭で1周のローリング周回を回り、号砲でリアルスタート。序盤からハイペースではあったものの、比較的余裕をもって展開することができた。
要所要所で有力選手によるアタックはあったが、決定打になるものはなかなか決まらない。私も逃げにブリッジをかけたり、緩んだペースを上げたりしながら終盤まで展開していった。

Day1スクラッチ集団内の蠣崎選手

Day1スクラッチ中盤

最終局面で全日本選手権や国体で優勝している高校生がアタック。2名が先行した。タイミング悪くそのアタックに反応できず、数名の選手と追う展開に。しかし、残り1周半を過ぎても差を詰めることができなかったため、3位表彰台獲得を狙う。

ラスト1周で学連選手2名の後ろにつく、残り半周で前方選手がスプリント開始。私もほぼ同時にスプリントを開始したが、思いのほか伸びず、そのまま捲りも差しもできずゴール。4着となり、惜しくも表彰台を逃してしまった。

Day1スクラッチのラスト

あと一歩だったため非常に悔しい。

使用ギア:55×15 タイヤ空気圧:前後ともに13Bar

第53回全日本トラックチャンピオンシップ蠣崎選手レポート Day2

オムニアム

オムニアムとは… 1日の中で4種目(スクラッチ・テンポ・エリミネーション・ポイント)を行い、それぞれの順位によって加算されるポイントで総合順位を争うオリンピック正式種目。詳しくは”More CADENCE 【ルール解説】4つの種目の総合成績で競う種目「オムニアム」

1種目目 スクラッチ(最終着順で順位が決定)7位

Day1からメンツも変わり、また違った展開が予想されたスクラッチ。普段ヨーロッパを拠点に戦う選手や強豪学連選手などが参戦しており、レベルの高いレースが予想された。

スタート直後こそ落ち着いたペースではあったが、徐々に激しさを増していく。Ave50km/h近いハイペースのままレースは進みそのままラスト1周へ。集団でゴールになだれ込み7着となった。

Day2オムニアムを走る蠣崎選手ー1

総合7位

使用ギア:55×15 タイヤ空気圧:前後ともに13Bar

2種目目 テンポレース(毎周回先頭通過者にポイント。ポイント合計で順位が決定)8位

苦手種目であるテンポレース。とにかくここで大幅に順位を落とさないよう注意した。

Day2オムニアムを走る蠣崎選手ー2

Day2オムニアムを走る蠣崎選手ー3

序盤は大きな動きはなかったものの中盤にかけて4名程の逃げグループができた。逃げグループに乗ることはできなかったものの、自分とポイントの近い選手が集団内にいることを確認し、とにかく離れないように展開。

最後はスプリントで伸びが足りずゴール着順6着。ポイント合計8位となった。この時点で総合7位

使用ギア:55×15 タイヤ空気圧:前後ともに13Bar

3種目目 エリミネーションレース(毎週最後尾の選手がレースから除外されていき、ラスト2名になった時点で残り2周。最終着順で順位が決定。)6位

比較的得意な種目であるエリミネーションレース。

Day2オムニアムを走る蠣崎選手ー4

とにかく前が絶対有利なレースであったため、スタートと同時に集団前方に位置取る。そのまま前々の一番良い位置をキープしていったが、残り6名の時点でエリミネートされてしまった。

この時点で同点6位。

使用ギア:54×15 タイヤ空気圧:前後ともに13Bar

最終種目 ポイントレース (5周に1回ポイント周回があり、着順に応じて5,3,2,1点が加算。最終的にポイントの一番多かった選手の勝利。)7位

かなり疲労もたまってきた中迎えた最終種目。

Day2オムニアムを走る蠣崎選手ー5

この時点で同ポイントの総合6位。5位と7位の選手とは10ポイント以上の差があったため、とにかく1つでも上の順位を取るべくレースに臨んだ。

1回目のポイント周回でまず1着通過をして5ポイント獲得。順位を上げる。そのあともポイント周回ごとにスプリントはするが、5着、6着とポイント獲得になかなか届かない。途中集団からの数名での抜け出しを計るが決めきれない。

そのままハイペースでレースは進み終盤へ。残り10周回時のポイント周回完了時に前方選手の中切れにより集団が分裂してしまい後方に取り残されてしまったが、何とか残り3周で前方集団に追い付く。そのまま最終スプリントへ。ここで4着以内に入れば倍点、

1着を取れば総合4位へのジャンプアップの可能性もあったため、渾身の力で踏み切ったが、力及ばず。6着。これにより最終的な総合順位は5位となった。

使用ギア:54×15 タイヤ空気圧:前後ともに13Bar

レースを終えて

これらの結果により、確定ではないものの、例年の選考基準であれば来年の全日本選手権トラックの出場資格を獲得することができました。

やっとここまでパフォーマンスを戻すことができたことを噛みしめ、来年はさらに実力をつけて全日本選手権という舞台で“しっかり”戦えるようトレーニングを積んでいこうと思います。

日頃より我々の活動にご理解、ご協力いただいている皆様。2022年シーズンもホダカファクトリーレーシングへのご声援ありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。